『マットレスにはお金かけたほうがいいよ!
なんたってそれで自宅に帰りたいと思えるかどうかが決まるんだからね!』
これは昔、妻との結婚が決まり、新居に置くベッドをどうしようか悩んでいたとき家具屋のおばちゃんに言われたセリフです。
自宅に帰りたいかどうかまでは大げさな気もしますが、確かに
疲れて帰ってきてベッドにダイブ、ふぁ~~っと身体が包み込まれて肩に乗っていた重いものが溶けていくような・・・あの感覚を思えば、間違ってないのかもしれません。
さて、唐突ですが
あなたは、マットレスにいくらお金をかけましたか?
値段によって何が違うのかを理解した上で購入したのでしょうか?
高ければそれだけいいものなんだろう、と安易に決めませんでしたか?
はい。過去の私ですね(笑)
家具屋で試し寝はしたものの、コイル?ウレタン?裏表両面使えるの?よくわからないけど、まぁ気持ちいいし値段もなかなかするし(8万)、きっとものはいいんだろう。購入。
・・・2年くらい経った頃ですね。後悔したのは。
疲れて帰ってきてベッドにダイブ、ふぁ~~っと身体が包み込まれて肩に乗っていた重いものが溶けて・・・いかない?
疲れが溜まりすぎているのかな?明日は神社巡りをしたかったけど昼頃まで寝ちゃうか。・・翌日、猛烈に腰が痛い!!いや、肩も痛い。全身カチカチに固まってる!!!
衝撃でした。買ったときには気持ちよく眠れていたマットレスが、合わなくなっていたんです。
マットレスがヘタってしまい、疲れを取るどころか寝転がると身体に負荷がかかる状態になっていたのですね。
それから色々と調べた結果、値段の高さと耐久性は必ずしも比例しないことを知ったのです。そして、私の一番のミスは、マットレスは一生モノという勘違いです。買い替えなんてしないし、一度いいものを買ってしまえばそれでOKだと、コストパフォーマンスとかあまり考えていなかったんですよね。
今では断言できます!マットレス選びに大切なのはコスパの良さだと!
決して背伸びして買う必要はありません。今自分に出せる範囲、数年でマットレスがへたっても心はへたらない価格で良いものを選びましょう!
私と同じ轍を踏まずに済むよう、今回は自分にとって一番コスパのいいマットレスを買うコツを伝えていきますのでぜひお付き合いくださいね。
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値段で選んで大失敗。高価格=長持ちじゃなかった!
① 8万円するマットレスは何故2年でダメになった? 考えられる原因
1. マットレスのケアをしていなかった
2. ベッドパットを使っていなかった
3. クッション素材がへたりやすい素材だった(低反発ウレタン)
4. ベッドで過ごす時間が長かった
まず、マットレスのへたりの原因は、大きく2つです。
体重が一点に集中することで凹みが生じてもとに戻らなくなる場合と、マットレスが湿気を吸い素材の弾力が失われる場合です。
大体の場合、臀部を支える部分に一番圧がかかります。そのため使用を続けるうちにマットレスの中央部分が沈み、腰に負担がかかる体勢になるため、寝心地が悪いと感じたり腰の痛みを感じたりするようになるのです。
湿気によるへたりは、濡れたタオルをイメージしてもらうとわかりやすいかと思います。乾いているときはフカフカしていたものが、水分を吸うと重たくなって弾力がなくなりますよね?マットレスも同じです。
では、以下に、私の失敗した点と改善策を詳しく説明したいと思います。
マットレスのケアをしていなかった
マットレスを長持ちさせるには、こまめなケアが必要です。
敷布団と違い、ベッドマットレスを干す習慣はあまりないかもしれませんが、寝具にとって湿気は大敵です。特にウレタンに関しては湿気った環境下で体重がかかり続けると、かなりへたりやすくなります。湿気で弾力が失われるだけでなく、長期化すると素材の劣化やカビの原因にもなりますので、陰干しや除湿シートで定期的にマットレスの湿気を逃しましょう。
天気の良い日に窓を開け放して、マットレスをベッドサイドに立てかけるのがおすすめです。ウレタン素材は紫外線で劣化するため、直射日光には当てないようにしてくださいね。
一方、体重圧によるへたりを防ぐためには、定期的に上下の向きを変えるのが効果的です。
また、裏表両面使えるようになっているマットレスの場合、定期的に裏表を返すことで、圧のかかる位置を分散させられる他、コイルが片側に寄りすぎることを防ぐ効果もあります。
ベッドパットを使っていなかった
マットレスにそのまま寝てしまうと、ダイレクトに汗を吸い、劣化が早くなります。
湿気対策と繋がってくるのですが、マットレスを長持ちさせたいなら必ずベッドパットとシーツを使いましょう。
そして、ベッドパットとシーツはこまめに洗濯してください。汗を吸った状態で使用を続けると、マットレスに湿気が移ってしまいます。
クッション素材がへたりやすい素材だった(低反発ウレタン)
よく勘違いされがちなのが、安いマットレスはすぐにへたるが高いマットレスは長持ちするというものです。
それも正解ではあるのですが、素材そのものの耐久性を知らないまま選ぶと後々後悔をするかもしれません。
例えば、安い紙と高い紙の破れやすさを比べたとしましょう。安い紙は薄く、すぐに破れてしまいますが、高い紙はある程度の耐久性がありますよね?これが【安いマットレスはすぐにへたるが高いマットレスは長持ちする】の理論です。
では高い紙と、ビニールを比べたらどうでしょう?ビニールのほうが強いですよね。これが、ここで言いたい高価格=長持ちじゃないということです。
低反発ウレタンは、身体にフィットするよう変形する(=変形量が多い)ことで、へたりやすいと言われています。高品質な素材を使っていても3~5年でへたってしまう為、マットレスの値段の問題ではなく素材の耐久の問題だということがわかるかと思います。
耐久年数 |
マットレス価格 |
|
低反発ウレタン |
3~5年 |
3~6万程度 |
ベッドで過ごす時間が長かった
あなたの場合、仕事から帰ってきてからずっとベッドでゴロゴロ、休みの日も出掛けない日はゴロゴロ・・・劣化も早いはずよね
安いマットレス高いマットレス、結局何が違うの?
耐久性
同じ低反発ウレタンマットレスと謳っていても、安いマットレスと高いマットレスでは、使われている素材の品質が違います。
詳しく説明しようとすると、復元率、体圧分散率、密度、ニュートン、硬質ウレタン、スタンダードウレタン、高弾性ウレタン、フィルターフォーム…と、かなり複雑で専門的な話になってしまうので今回の記事では詳細を省きます。
・ウレタンやコイル自体にも様々な種類があり、価格や寝心地・耐久性等が変わってくる。
・安いマットレスは、かけている材料費が安い。
ということが分かれば大丈夫です。
とはいえ、数字を見ないとピンとこないと思いますので、ウレタンの密度による耐久年数の違いを見てみましょう。密度の高さと値段の高さは比例すると言われているため、割と理解しやすいです。
品質の良い素材を使っていること前提でウレタン素材の耐久年数を見ると、以下のようになります。
耐久年数 | 価格 | |
低反発ウレタン | 3~5年 | 安い |
高反発ウレタン | 6~10年 | 高い |
次に、同じウレタン素材で、密度の差(品質の差)による耐久年数を比べてみます。
低反発ウレタン密度 | 高反発ウレタン密度 | 耐久年数 | マットレス価格 |
30D | 20D | 数ヶ月~1年 | 1万以下 |
35D | 25D | 3~5年 | 1~3万 |
40D | 30D | 5~8年 | 3~6万 |
50D | 40D | 8~10年 | 7万以上 |
随分と差がありますよね。もともとの素材の耐久年数と品質による耐久年数、この両方を意識した上で適正価格だと思えるマットレスを選びましょう。
ちなみに密度と反発力、密度と硬さは比例しませんが、密度とマットレスの重さは比例します。密度が40Dと記載されているのに極端に安い場合、何かカラクリがあるかもしれません…。
寝心地
寝心地に関してはデータ化しづらい面もあるのですが、一般的には高いマットレスの方が寝心地が良いです。理由としては、お金をかけることで良い素材を使えるからですね。高級マットレスの中には、コイルスプリング構造で、クッション材に低反発ウレタンを使用するといった、大変贅沢な仕様のものもあります。
感じ方には個人差があるため、安いマットレスでも気に入ったものがあればそれで選んで良いと思います。但し、試し寝では気持ち良いと感じても、実際に8時間寝たら身体が痛くて…1ヶ月で寝心地が悪くなって…ということも考えられるので、よく吟味して選びましょう!
また、寝心地が良い=身体にあっていて健康的というわけではありません。
両立は可能なのですが、身体に良いものを心地良いと感じるかどうかは個人差があるため、判断基準だけお伝えしますね。
ズバリ、身体にあっていて健康的なマットレスは、仰向けで寝たときに背骨が自然なS字ラインを描きます。柔らかすぎると背骨が曲がりすぎてしまい、硬すぎると背骨が真っ直ぐになってしまいます。どちらも身体に良いとは言えません。
厚さ
一般的に薄いマットレスは安く、厚くなるにつれて値段が上がります。理由は単純ですね。マットレス面積が大きくなればそれだけ素材の量が必要ですから。シングルマットレスよりダブルマットレスのほうが高いと同じ原理です。
底付き感を感じない為にある程度の厚さは必要ですが、一定のラインを超えると寝心地の好みの問題になってきますから、一概に厚ければ厚いだけ良いとは言えません。
また、体重40kg台の女性と70kg台の男性とでは底付き感の感じ方も変わってくる為、自分にとって最低限必要なラインを知っておくと役立つと思います。
厚さ | 底付き感・寝心地 |
3~5cm |
ベッドマットレスというより、マットレストッパーの厚みです。1枚で使うには底付き感と、寝心地の悪さを感じます。 |
8cm |
低反発マットレスだと底付き感を感じます。 また、ウレタンの密度が低いとすぐにへたってしまい、寝心地が悪くなるので注意が必要です。 |
11cm |
ウレタンマットレスで、底付き感を感じずに寝られるのがこのくらいの厚みからです。 但し、体重が70kg以上ある人は底付き感を感じるかもしれません。 |
15cm |
低反発・高反発、体重の重さに限らず、ウレタンマットレスとして十分な厚みです。底付き感なく、寝心地の良いものが多いです。 コイルスプリングマットレスだと、構造上このあたりが最低限の厚みです。ものによってはクッション材の層が薄く、コイルの硬さを感じる場合があります。 |
25cm |
低反発・高反発、体重の重さに限らず、ウレタンマットレスとして十分すぎる厚みです。厚さは耐久力にも直結するので、このあたりからは底付き感のなさは当然のものとして、+αの機能性追求になってきます。 コイルスプリングマットレスでも、クッション材の厚みを確保できるため底付き感なく寝心地も良いです。両面にクッション材が入っており、裏返すことで長く使えるものもあります。 |
35cm | コイルスプリングのマットレスの中には、35cm以上の厚みがあるものも存在します。当然底付き感はなく寝心地も良いのですが、中には不必要なほどクッション材を詰めてコイルスプリングの良さを消してしまっているものもあるため、見極めが肝心です。 |
高いマットレス、買う前にチェックしたいこと
高級マットレスにはブランド料が含まれていることも
有名ブランドの商品というのは、その名に恥じない品質を維持するための度重なる品質チェック・売り出すための広告費用・品質の良い原材料という他に、ブランドに箔をつける為あえて高めの価格設定をしている場合があります。
いわゆるネームバリューですね。
有名ブランドであれば、確かに高品質であることは間違いないのですが、それがイコール自分に合っているわけではありません。
また、値段が4倍しているからと言って単純に寝心地の良さや耐久性も4倍というわけではありません。
買い替え時期や自分の年収、こだわるポイントはどこなのかを再確認した上で、その商品にそれだけのお金を出す価値があるのかどうかよく考えてみましょう。
一般的なマットレスにない性能
こんな機能があってお得です!と言われるとついつい心が揺らいでしまうのが人間の心理です。でも、ちょっと待って下さい。
その機能を加えることで原価がかかっているのは当然のこと。
本当に必要な機能でないなら、その原価を寝心地や品質に当てているマットレスを選ぶべきです。
例えば、エアウィーブというマットレスで言うと、エアファイバーという素材で作られているため丸洗いが可能です。
寝汗が気になる人やマメな手入れが苦痛でない人にはおすすめですが、「そもそもマットレスを手入れする習慣がないな」という人には宝の持ち腐れになってしまうかもしれません。
また、アスリープのチェンジタイプマットレスは、場所によって硬さや沈み込みが違う為“どんな寝方をする人にも合う”というのがウリになっています。
私は正直、しっかりと試し寝をしてマットレスを選び、そのマットレスで寝るのは自分だけ…という場合は必要ない機能だなと思ってしまいました。
ただ、よく友人を家に泊める・パートナーと一緒に寝るけど二人共マットレスの好みが違うという人には十分メリットですよね。
でも結局自分の気に入った面ばかり使っていて裏返さなかったんだよね
まとめ
*除湿や向きの入れ替えなど、きちんとしたケアをしないとマットレスの耐久年数は短くなる
*耐久年数は素材ごとに異なり、高品質素材を使っていてもある程度の年数で頭打ちになるため、単純に高ければ高いほど長持ちするわけではない。
*同じ素材のマットレスで比べた際に、高いマットレスと安いマットレスでは耐久性・寝心地・厚さが異なる。
*ブランド料や+αの性能で値段が高くなっているマットレスもあるため、本当に必要な出費なのか考えることが大切。
結論:本当にコスパの良いマットレスとは
コストパフォーマンスが良い=
・自分にとって欲しい機能は網羅しつつ、必要のない機能はついていない
・値段と満足度のバランスが良いもの
と定義できるかと思います。
マットレスの知識をつけたことにより、私がマットレスに求める条件は、厚みは11cm~15cm、片面仕様・腰痛対策を謳っていると嬉しい・ブランドや知名度にはこだわらない・変わった機能は必要ない・値段と見合っていれば数年での買い替えは苦ではない=3~6万で購入可能だったという事がわかりました。初めて買ったマットレスは過剰性能だったため、私にとってはコストパフォーマンスが良いとは言えませんでした。
あなたにとって、一番コスパがいいマットレスはどんな条件でしたか?
ぜひ あなたがマットレスを選ぶ際の参考にしていただけると嬉しいです。